イラン米問題の今後、厳しい内容

260427日経新聞
オピニオン2「中東発揺れる国際秩序」『米の信頼失墜。ミニGゼロ』
慶応大学院教授田中浩一郎

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田中教授が日経新聞のために書いた論説である。(26年4月27日朝刊)
この内容は誰よりもこの戦争における危機の状況が長く続くと言っている。この論点をまとめると


①アメリカは中東に軍事基地を置いているが、守ってくれなかった。
②イスラエルはイランの体制存続を承服できないので今後何度も第三次、第四次の攻撃が起こる可能性がある。イスラエルにとっては誘惑ではなく必然。
③中国はこの問題に手を出すつもりもなくロシアは余裕がない。
④湾岸アラブ諸国にとってはイスラエルも問題ある。米国が頼りない。
⑤イスラエルと米国はどちらも軍事大国で圧倒しているがイランの地上での問題を変更する力はない。
⑥アメリカはイラク戦争の時同様危ないやつは殺せとばかりに何も調査せず戦争を始めるという無謀を犯した。イラン戦争の経験が生きていない。
⑦中東ドバイを中心とした経済的投資も衰退していく。リスクが高い。
⑧イランはホルムズ海峡をカードとして戦えると確信した。今後も米国イスラエルとの闘いが起こればこの方式をすぐにでも取るだろう。

要約というよりほぼ中身と同じくらいの長さになったが、基本的にすべてを踏まえており妥当な意見だ。紛争が終われば何かが変わって、あっという間に石油の値段も戻るというのはむなしい空想でしかないかもしれない。

村木厚子の事件を振り返って

260425村木厚子関連の読書ブログ
「私は無実です、検察と闘った厚労省官僚村木厚子の445日」今西憲之+週刊朝日取材班著、朝日新聞出版、2010年9月

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この事件の概略
この事件は2009年に発覚した。その前から凛の会という身体障害者の偽の団体があり、その団体が郵便料金を不正に格安にしてもらうために、厚生労働省から身体障害者団体である認定をえてその認可を受けた。これにより3億円余りの利益を享受した。その主役が当時課長だった村木厚子が主導したとされ、2009年6月に逮捕、そこから約5か月勾留、2010年9月に無罪判決。

村木厚子という人物
事件自体は5年前にさかのぼるような出来事であった。当時は課長、逮捕された時には、厚生労働省雇用均等、児童家庭局長となっていた。地方大学出身で局長、最後は事務次官まで行った。こういうことはまれであることが言われている。

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ネクストクラウドを知ってるだろうか?

260424読書ブログ
ネクストクラウドを知っているだろうか。

今日はこのパソコンで使うところのあるソフトについて紹介する。なぜ紹介するかというとこれを使えるようになった嬉しさを分かち合いたい気分だからである。本の紹介ではないがこのソフトの紹介をしていきたい。

このソフトはプライベートで使う場合は無料である。かつ自宅サーバーとなるソフトである。ただこのソフトは一人で導入しようとすると大変なエネルギーがいる。時間がないと大変なことになると思う。そういうちょっと入口のところでつまずきやすい。また少し導入後も条件が変化したりすると途端に使えなくなるやや不安定なソフトでもある。

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どうやってその入り口問題を解決したか
私の場合はつきっきりのチャットGDPである。このチャットGDPの付き添いのおかげで何とかこのソフトを立ち上げることができた。多分5時間くらいはかかったのではないか。今までであれば、私のようなプログラム音痴な人間にはこのソフトを立ち上げて自宅サーバーが使えるところまで到達することは無理だった。そういう意味では生成AIもありがたい。何とかこぎつけるところまで行ける。ものすごい時代の変化でもある。

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「象徴天皇の実像,『昭和天皇拝謁記』を読む」の感想

読書ブログ260317

原武史「象徴天皇の実像,『昭和天皇拝謁記』を読む」岩波新書、24年10月18日発行
参考、「昭和天皇拝謁記」を読む、岩波書店、24年8月6日発行

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この本は最近天皇の後継をだれにするかというような議論があったり、皇室の若き女性が国民的関心の的となり海外逃避行のような結婚をしたりで政治的にもスキャンダル的にも話題になっている。
そうした環境もあるが、矢張り戦後責任論的な問題としてこの種の本には関心を抱き続けてきた。
そこで岩波書店から新書という形式で発行されたので入門としてでも読んでおきたいと思った。

昭和天皇の戦争責任論はこの中でも触れられている。特に皇室内部からは責任論が出て退位したほうがいいということもだいぶいわれたようである。
しかしながら原武史の見方によるまとめなので仕方ないかもしれないが、この責任論に関しては、昭和天皇はまともな政治責任、戦争責任をとれるようなしっかりした人格の人ではなかったように感じる。基本的に日本国民に対しての責任ということは彼の意識にはほぼないと思っていいだろう。天皇の向いてる先は歴代の天皇であり、太古のアマテラス大御神であって日本国民ではない。そういうことが何となく見えて来る。昭和天皇のいろいろな発言からあぶりだされて来るのは、どうもそういうことらしい。

この本は短いので読んでもらえればそれで多少のことはわかるが、網羅的なのでそこを知りたいと思っても深くは書いていないといっていいだろう。
この本を読んだ読後感として一応書いておきたい。

はっきり言えば、まったく新鮮味のない新しい発見のない天皇の発言ということだ。この本を読んだだけの感想だから間違っているかもしれない、という但し書き付きであるが。しかしわかったこともある。それを3点あげる。
①天皇は国民のほうは向いていない。彼の戦争責任論はむなしい。彼の責任として考えていることは歴代の天皇と古代の神々に対して感じてるということだった。

②共産主義の勃興については恐怖感を抱いている。これも体制変換という問題から見ると自分が一番の矢面に立つという立場からであろう、相当な心配をしている。ロシア、北朝鮮、大学自治の動きに共産党が関与していることなど。

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イザヤ書という預言書の一節を読む

イザヤ書21章11,12節

この神秘的な短い預言は何を語っているのだろう。

ドウマの託宣

私にセイルから叫ぶ者がいる。

「夜回り人よ、夜は何時か、夜回り人よ、夜は何時か。」

夜回り人は言った。

「朝は来る、夜もまた。もし尋ねたいなら、尋ねよ、もう一度来て。」

これはまず、夜である。そして戦争状態である。通常の常態ではない。危機の時である。

この夜がどのくらいで朝を迎えられるのか、という問いである。

我々の時代の問いと全く同じである。夜である。深い闇の中にいる。誰かに聞きたい。いったいこの苦難はいつ終わるのかと。この世界の苦しみはいったいいつになったら終わってどこへ我々は行くのか。救いはやってくるのか。この人間としての誰かに聞きたい問い、がここにある。そして一番ふさわしい夜回りをしている見張りにこの問いを問いかけた。

この答えが、朝は来る、夜もまたである。暗示的である。夜もまた来るのである。まだまだ危機は続く、といっているようでもあり、小康状態になるかのような答えでもある。この多義的答えがまた重要であろう。この答えは考えさせられる。解決は一挙には来ない。一瞬で終わったと言えるような状態にはならないという事を言っている。疑問はさらに深まった。これこそが問いと答えである。問うことによって疑問がさらに深まり悩まされる。しかしまたもう一度聞きたければ、戻って聞きに来なさいという。ここに何か深い真実が潜んでいるような気がする。こういう答えは神的といってもいいのではないか。夜回り人の答えが闇に消えていく。夜の静けさが声の響きを一層鮮明にしているようにも思える

吉田茂の娘の話

「父吉田茂、麻生和子」光文社1993年12月
この本を紹介したい
なぜこの本か
朝日新聞の土曜日(正確ではないが26年一月第二週目の土曜日ではないか)のBEという別紙に原武史が2.26事件のことを書いている。その中に麻生和子のことが触れられており、その引用はこの本だった。原の文章は湯河原の伊藤旅館に何時ころの汽車で行ったとかそんなことが書いてあったはずである。彼女はすすめのあった結婚を断るために母方の父、彼女から見れば祖父つまり牧野伸顕ではあるが、夕方、旅館に到着した。話は明日ゆっくり聞くからと言われてその日は何もなかった。一夜明けての朝に2.26事件だ。結局朝一番からこの事件に彼女も巻き込まれたが、からくも牧野伸顕と裏山に逃げおおせた。偶然とはいえ日本史に残る大事件に遭遇した。

この本の大事なところ
やはり吉田茂の風貌というか匂いのようなものが感じられるところか。娘としてどういう役職だったかははっきりしないが娘として父親の仕事をかなり手伝っていた。サンフランシスコ講和会議の随行員として父親と一緒にいっている。外交官から政治家になった父親の手伝いをしながら近くにいた時間が長いことから、簡潔に彼の人格や人物像が描かれている。

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NHK朗読、井伏鱒二「珍品堂主人」という骨董屋の世界

読書ブログ251209
井伏鱒二「珍品堂主人」1959年昭和34年中央公論発表(一月号から9月号まで)
井伏鱒二全集第20巻所収

この小説をなぜ読むことになったか。

NHKラジオの朗読で何回か聞いていた。ものすごく読みやすそうな語り口である。女性アナウンサーが毎回15分程度である。これを終えるには30回は必要ではないかと思われる。朗読は芸術だ。人の心に静かに響く。落語とは多少違っているが、落語もラジオで聞くと味わいがある。楽譜を見ながら曲を弾くソロの音楽のように感じる。そういう心地よい音楽を聞いている風情でこの小説に出会った。そこで原本を取り寄せて読んでみた。
(と書いて女性アナウンサーとばかり思っていたが、調べると、実は講談師の田辺いちかさんである。さすがにうまい、アナウンサーのレベルはすごいななどとは思っていたが、やはり違っていたのである。聞く価値はある。)https://tanabeichika.com/

内容


この小説の背景となる時期については、戦後すぐのような書きぶりである。それにしては生活難の感じもしない。書いた時期も時期であるから、東京ではすでに戦後の焼け跡はもうなかったであろう。実際に私もこのころ東京には住んではいないが、小学校高学年だ。両親は塾に行くことを勧めた。そして私は今でいう学習塾には行っていた。中学受験が厳しいという時期に差し掛かっていた。そのくらいもうサラリーマンの家庭でも食うや食わずの生活というではなしに、少しは落ち着きのある生活ができつつあった時代であった。

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ヤマト王権成立のプロセス

読書ブログ251106
井上光貞著「天皇と古代王権」岩波現代新書、吉村武彦編、発行2000年10月16日

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この本は
彼の著作集の中から代表的な古代史に関する論考を何篇か取り出して編集したものだ。
内容は結構難しいものである。そのなかの第一編にある「日本における古代国家の形成」という章を取り上げる。ほかの章に比較して一般論を展開しているためである。
ほかの章は非常に細かい史実を積み重ねているが実のところそんなに分かっていないことの積み重ねである。古代史の限界というか、わからないことが多い中での資料と資料との間の隙間を想像して埋めるしかない事情というもののためにいくら研究してもその分からないという感じはどうしてもぬぐえない。結局は日本書紀と古事記、それに外国、特に中国と韓国の宮廷資料、一部の石碑などからしか証拠的なものが出てこないので仕方ないというところである。いくら古代国家成立論というものを大見出しにしても実のところそこがはっきりしていないということが色々な本を読んでみて私には最近分かってきて納得しているところである。

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倭の五王を知れば何が分かる

読書ブログ251009
河内春人「倭の五王」王位継承と5世紀の東アジア、中公新書、2018

この本を読了したが、読んだというだけである。この本をかいつまんで説明する事も解説することも非常に難しい。古代史の知識があまりないので仕方ない。
そこで今回のこの本の紹介ではあるが、暫定的なものであり、ごく私的な感想と思ってください。
古代史には非常に興味がある。しかしいろんな本を読んでも出てくる名前の漢字の難しさや読み方が分からないためにどうしても理解が深まっていかない。特に天皇の話になると書いている著者本人はよくわかっているのだろうけれど読んでる側は天皇の順番も知らないので、それもわかってこない。だからざっくりでいいから、1世紀から6世紀くらいまでの分かり安い構造を教えてくれないかといつも思う。つまり古代天皇制はどうやって成立したのか。

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